朝から晩まで、仕事の責任、子育てのイライラ、終わらない家事。
「どうして私ばっかり」「もっと上手く立ち回れないのかな」……。
夜、子供の寝顔を見ながら、あるいは一人でお風呂に入りながら、「また今日もイライラしてしまった」と激しい自己嫌悪に陥っていませんか?
世間のブログには「怒りをコントロールしよう」「6秒数えて落ち着こう」なんてが書いてありますよね。
でも、ハッキリ言いってそんなの無理なんです。だってそうできないから困っているんです。
今日は怒りの感情についてブログを書いています。
真面目で優しい人ほど、自分を攻撃してしまう罠
怒りやイライラは、決してあなたが未熟だから湧くのではありません。脳が「これ以上は無理!」「大切なものが傷つけられている!」と叫んでいる、正常な防衛反応(アラート)です。
特に、周囲への気配りができる優しい人、責任感の強い人は、その爆発的な怒りのエネルギーを他人にぶつけることができません。その結果、行き場を失った超強力なエネルギーの矛先をぐるっと内側に向けて、「100%の力で自分自身を攻撃」してしまうのです。
本来怒りは自分の大切な人、大切な時間、大切な場所、自分の尊厳や自由意志、心の境界線を作るための指標や物差しになる大切な役割があります。

怒りを制するものは人生を制する。それほど大切な感情で強いパワフルな感情です。
パワフルな感情だからこそ、どのように付き合い、そしてどのように表現していくか重要なのです。
「うつ」は、内側に向きすぎた怒りからのメッセージ
怒りの感情を我慢しためこむことで、心の健康を損なわれることがあります。
精神分析の創始者であるジークムント・フロイトをはじめ、多くの心理学者が「うつ病とは、内側に向けられた怒りである(Anger turned inward)」と定義しています。
本来なら、理不尽な環境や、あなたを傷つける相手に対して「ふざけるな!」「ありえない!」と外に放出されるべきエネルギーです。しかし、それを優しい人が内側に閉じ込め、自分を攻撃する武器として使い続けるとどうなるか。
脳と心は24時間365日、「自分自身という最強の敵」から攻撃され続けることになります。その結果、心が完全に疲弊し、エネルギーが枯渇して、何も感じられなくなるシャットダウン状態。これこそが「うつ」の正体です。
こうなったとき、どんなにお休みをしても頭の中では、「休むなんてダメな人間だ」「もう少しやれることが自分にはあったのではないか?」など、休んでいるのに頭の中では原因探しや解決策という自分責めになり、結果脳が疲弊して、休んでいてもとても疲れているという状態になってしまいます。
怒りはコントロールするものではない
ネットでイライラの消し方、イライラしない方法は検索に最上位でヒットします。また怒りの「コントロール(抑制)」アンガーコントロール・アンガーマネージメントは対処療法としてよく見かける内容です。
多くの記事が「コントロール」という言葉で怒りとの付き合い方について述べてあります。それには社会的な理由があります。
- 「出さない技術」の方が社会的対人関係に波風が立たずに都合が良いから: 社会生活や仕事においては、「怒りを出してトラブルになるのを防ぐ方法(即効性のある処世術)」の方が需要が高いため、どうしても「いかに抑えるか」というテクニックばかりが目立ちます。
- 「怒る=悪・未熟」という思い込み: 「大人は怒るべきではない」「怒ることは悪だ」「キレ症」という規範が強すぎるため、多くの方が、怒りを「排除すべき邪魔者」として捉えてしまっています。
- 怒りとの付き合い方・解決方法を知らない。
怒りを感じた時に出せばそれでいい。わけではありません。
社会で柔軟に対応するためには時には抑えることも必要な場面もあります。
ネットにあふれる「怒りをコントロールしよう」という事に、私がずっと違和感を抱いていた
怒りとの付き合い方に苦戦する人・付き合い方を知らない・怒りを感じたらだめと罪悪感を感じる方がクライアント様も多くいらっしゃいます。
私自身怒りをコントロールしようと、あらゆるやり方を試しましたが、そうできないから困ってしまう。
どう頑張ってもそうできない自分を責めた時期もあります。

脳科学や心理療法の世界(感情焦点療法など)において、感情は「コントロール(抑制)するもの」ではなく、一つの「エネルギー」として扱われます。
あなたに知ってほしいことがあります。あなたがやるべきことは、抑え込むことではありません。
強いエネルギーを持つ怒りの感情を安全に処理する、たった3つのステップ。
① 認知する
(「あ、今自分はめちゃくちゃ怒っている」と気づく)
怒りは、脳が「大切なものが脅かされた!」「傷つけられた!」と判断した瞬間に放つ、生存のための【緊急アラート(防衛反応)】です。
人間として生きていれば、瞬発的に出てきて当然の反応。
これに気づかないフリをしたり、フタをしたりすると、怒りは消えることなく無意識の底にドロドロと溜まっていきます。
原因不明のイライラや、謎の体調不良、謎の涙……。
それ、すべて限界に達した怒りのサインです。
まずは「私、今めちゃくちゃ腹が立っている!」と、その怒りの感情存在をフラットに認めることが、怒りの環境を処理していくすべてのスタートです。
② 許可を出す
(「そりゃあ、怒って当然だよね」と自分を認める)
真面目な人ほど、怒りを感じた瞬間に「こんなことで怒っちゃダメだ」「私が未熟だからだ」と、自分をジャッジ(批判)してしまいます。
でも、湧き上がった感情そのものに「善悪」はありません。
お腹が空くのと同じ、生理現象で
「あんなこと言われたら、そりゃあ腹も立つよ」
「これだけ一人で背負い込んでいたら、イライラして当たり前だよ」
そうやって自分が一番の味方になって【100%の許可】を出してあげる(自己共感する)だけで、脳の激しい興奮は驚くほどスーッと引いていきます。
なぜなら怒りは、あなたに否定されるからこそ「どうして分かってくれないんだ!」と、さらに暴れて大きくなる性質があるからです。
③ 適切に発散させる
(エネルギーを外に安全に逃がす)
怒りは、非常に強い「身体的なエネルギー」を伴います。
頭の中で「あー、すっきりした」と思おうとしても、体の中にエネルギーが残っている限り、絶対に消えません。
だからこそ、他人にぶつける(攻撃する)のではなく、安全に【体外へ排出】する必要があります。
・一人の空間や車内で、思いきり声を出す
・カラオケで熱唱する、または全力で運動する
・クッションや枕をベッドに叩きつける
・裏紙に感情を破れるくらい殴り書きして、ビリビリに破り捨てる
こうして五感を使って物理的にエネルギーを消費させて初めて、脳と体で「感情のサイクル」が完全に消化させていきます。
怒りは現状をぶち破る「最強のエンジン」
そして、怒りや「嫌だ!」という強い拒絶の感情は、今の劣悪な環境、理不尽な人間関係から抜け出すための燃料(エンジン)」になります。
綺麗事のポジティブシンキングや「感謝の気持ち」だけでは、ドロドロした現状を生き抜くパワーは湧きません。「もう絶対に嫌だ!」「こんな場所から抜け出す!」という強い怒り(反骨精神)こそが、現状を破壊し、新しい一歩を踏み出すための最大のブースターになります。怒りは、私たちを前進させるための命のエネルギーそのものです。
もう一人で抱え込まないで
仕事も、育児も、家事も、全部完璧にやろうとして、自分の感情を必死に押さえ込んで頑張ってきた方
もう、自分を責めるのは終わりにしませんか?
あなたの怒りは、あなたが悪いのではなく、怒りとの付き合い方を学ばすに今まで頑張ることだけで乗り越えてきただけなのです。
「自分の怒りをどう扱っていいか分からない」「もう自分を責めるループから抜け出したい」と思ったら、
ぜひ私に怒りの感情を話してほしい。話をすることは手放すこと、あなたが作った心の境界線を一緒に守り、そのエネルギーを未来へのエンジンに変えるお手伝いをします。
まずは、あなたの大切な「嫌だ!」という出来事やあなたが話せる分だけの本音を、私に聞かせてくださいね!
いつでもご連絡お待ちしています。
